こちらの小説、一気に読んでしまいました。
ネズミ講・マルチ・ポンジスキームなどにはまっていく若い女性が主人公。リアルな話、と思ったら著者の実体験がもとになっているんですね。
上記のような詐欺まがいの商法や闇について、小説を通じて知ることができます。
お金を稼ぎたい、という動機があるのに、気が付いたら自転車操業に。被害者はもちろん、大事な人との人間関係にも悪影響を及ぼす。
それなのにはまってしまう詐欺まがいスキーム。
はまる理由はお金だけではなく、商売を通じた仲間との一体感や達成感、承認欲求が満たされる点であり、そのベースに自信のなさ・劣等感・孤独感があるという点が恐ろしいです。なので借金を重ねてでもやってしまう。
心のすき間につけこむという点ではロマンス詐欺と一緒でしょうか。
しかしこのマルチ商法は他の特殊詐欺とは違って、結構本人の努力も必要なんですよね。小説の読み手として客観的にみると、努力の方向性が間違っているというか、マルチやポンジスキームで成功できるなら他でも十分成功できるのでは?と思ってしまいました。
私は私はkindle unlimitedで読みました。ご興味のある方は読んでみてください。